読後感想 「魔法使いクラブ」 V83

 
 青山 七恵 著
 
  図書館で借りて読む。初めての作家さんだ。「ひとり日和」で第136回芥川賞受賞。
 
 第1章から3章に分かれている。小学校時代、魔法使いになりたいと仲良し3人組は、魔法の練習をする。
 
 小さないざこざを経て、主人公結仁は、だんだんと成長していく。可愛い物語かと思いきや、全く第3章で覆えさ
 
 れた。高校に行かなくなった主人公。家出をし、かつての友人達にも暴言を吐く。家出先は、犯罪者の家だった
 
 ただただ、哀しいような、憐れなような虚しいような読後感が残った。検索してみると、人の心のまっとうじゃない
 
 部分に目を向けたいと筆者が語っていた。そこからすると、作者の意図は、ドンピシャだった。
 
 ダークな物語が好きな方にお薦めです